2012年07月21日

不純な理由(?)で、初めてイトーヨーカドーのネットスーパーを利用してみた

先日、ネットスーパーと呼ばれるものを、初めて使ってみた。
ネットスーパーというのは、その名の通り、インターネットでスーパーマーケットのようにお買い物ができ、宅配してくれるというもの。通常の通販とは異なり、生鮮食品などもOKで、かつチラシの価格で購入できる、まさに『出かけなくてもスーパーでお買い物ができちゃう』サービスだ。

武蔵小杉界隈では、東急ストアやサミット、西友などが同種のサービスを展開する中、今回はイトーヨーカドーのネットスーパーを利用してみた。本稿は、その奮戦記である。

いや、別に戦った憶えはないのだけど。

きっかけは重い飲料を持って帰るのがイヤだったから

そもそものきっかけは、アクエリアス(2Lサイズ)を箱買いしたいというところからだった。
ヨーカドーはたまに、安くアクエリアスの箱売り(2L×6本)をしているときがある。ただし、この季節にあの重さ(12kg!!)を抱えて帰るのはしんどい。かといって他の店で通販調達しようとすると、値段が高めな上に、別途送料もかかってしまう。

その点、ヨーカドーで買えば、送料無料となる6,000円には届かないものの、送料(315円)込みでも他店で買うより安くなる。2箱買っちゃえば、さらに一本あたりの単価は安くなる。やったね。

というわけで、早速ネットで利用登録し、その流れで注文も。
しかしながら、ネットというのは恐ろしい。

「そういえばお米ないな〜、いいや、米も重いし、ついでに買っちゃえ」
「5kgサイズが結構安いなあ、2袋買っちゃえ」
「そういえば、今朝のチラシでジュースが安かったな。これも2本購入、と」
「もうちょっと買えば6,000円(送料無料金額)ぢゃないか。じゃあついでにこれも」

……と、あれよあれよと買い物金額が6,000円を突破。
まんまとイトーヨーカドーの戦略に乗せられた気がしないでもないが、かくして深夜に食品の衝動買いをしまくった私は、翌日の夜(20時〜21時)に配送時間を指定し、その到着を待つのである。

配送は『エコdeバスケット』でお得にエコに

配送日当日、20時過ぎ。
荷物は予定通りに届いた。

届けてくれたのは、50代とおぼしきおっちゃん。
重い荷物ばかりを注文してしまったことを申し訳なく思いつつも、商品を受け取る。

「重いものを頼まれるのは、皆さん同じですよ」

お店側としては、そういったニーズを汲み取った上でのサービス、ということか。
アクエリアス12本(24kg!!)に米5kg×2、合計34kg超の荷物を、汗一つ流すことなく受け取ることができたのは、対価を払ったとはいえ、感謝なくして語れない。暑い中、ご苦労様です。

ちなみに、注文時に『エコdeバスケット』の申し込みをしておくと、レジ袋や過剰包装が減り、専用の買い物かごに入れて届けてくれる。まさにスーパーで買い物した状態のまま、届けてくれるような感覚だ。買い物かごは、次回配送時に返却するというシステムで、さらに注文時の金額から20円差し引いてくれるのもありがたい。

エコ意識の高い方は、ぜひ利用してほしいところだが、今後、二度とネットスーパーを利用しない場合、このかごはどうなるんだろう? という素朴な疑問も。なんとなく、「もう一度ネットスーパー使え!」と暗にヨーカドーから圧力にかけられているような錯覚が……。

ともあれ、こうして我が家の食生活は、維持されていくのである(?)。

配送料315円を高いとみるか安いとみるか

家にいながら、スーパーと同じ値段で買い物できるネットスーパー。
いい事ずくめのようにも見えるが、もちろん課題もある。

一つには、配送料の存在がある。
315円という金額は(個人的には)妥当な額だと思うのだが、Amazon.co.jpなどで『配送料無料』に慣れてしまった人々にとって、この額は無視できないもの。
しかしながら、一定金額以上の買い物をすると、この配送料が無料になる。

問題は配送無料になる買い物金額が、地域によって異なること。
多くの地域では、5,000円以上のお買い物で配送料が無料となるようだ。
それに対し、武蔵小杉はなぜか6,000円以上が条件。

なぜ? どうして?
電車がたくさん乗り入れてるから?
あるいはマンションの背丈が高いから?

もう一つは、買い物現場となるWebページの使い勝手。
インターフェースに工夫がほしいところだが、それ以上に検索機能を改善してほしい。
『ポン酢』と検索して、『ぽん酢』や『味ぽん』が引っかからないのは、いかがなものか。
かと思えば、候補商品が数百件にのぼることもあり、絞り込みの使い勝手においては、Amazonや楽天に及ばないのが、正直なところ。

このあたりはぜひ改善していただいて、さらに『衝動買いしやすい』インターフェースを構築していただきたいものである。衝動買いしたくなるサイトって、商品を眺めてるだけでも楽しく感じられるところが多いしね(すでに衝動買いしまくった人が書いても説得力薄いけど)。

いつになるかは分からないが、また使う機会はいずれ来る

今回は、確たる理由があって利用に至った、イトーヨーカドーのネットスーパー。
次回もまた使うか? と訊かれれば、

「いつになるかは分からないけど、多分また使うだろう」

というのが、私の回答だ。
基本的には、スーパーに足を運んで、実際に商品を手にとって、時には激安品を発見してと、買い物を楽しむのが私のポリシーだが、そういった『買い物の楽しさを見出せない状況』にあるのなら、こういったネットスーパーの利用は、大いに意味がありそうだ。

なお、SUPER GIRLS(ちょっと前までAKBの派生グループだと思ってた……)が歌う「めっちゃお得だねハッピーデー♪」の歌詞でおなじみ、8のつく日に開催されるハッピーデー(毎月8日、18日、28日)には、配送料が一律80円になるサービスもあるようなので、配送料に敷居の高さを感じる方は、チェックしてみてはいかがだろうか(ただし配送料80円がいつまで続くかは分かりまへん)。

私のように『重いものを運ぶのが面倒だから』という理由でも、何の問題もない。
その際は、少しだけ配送担当の方に感謝しておこう。

posted by たいにー at 16:29 | Comment(4) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2011年03月04日

信頼回復を目指す『グルーポンからのお約束』は、クーポン購入者を見て、店舗を見ず

おせち問題に端を発し、良くも悪くもさまざまな話題を提供している共同購入クーポン市場。
そんな中で、最大手・グルーポンが、ある方針を打ち出した。
諸問題による信頼失墜を取り戻すための『約束』を提示したのだ。

グルーポンのうたう『約束』。
その内容は、大まかには以下の通り。

グルーポン・プロミス(グルーポンからのお約束) (公式サイト)

1.基本指針
(以下の項目の概略)
2.審査体制、お客様サポート及び加盟店サポートの強化
外部審査機関を設け、加盟店やクーポン内容などを厳格に審査。
お客様サポート、加盟店サポートを拡充し、社内の教育・研修体制を強化する
3. 加盟店審査基準の強化
加盟店審査基準を明文化し、サービス品質の向上に努める。
4.サポート窓口体制
専用のお問い合わせ窓口を開設(設置済み)。
今後、お問い合わせ対応時間を延長する予定(現在は平日10:00〜17:00のみ)。
5.返金指針
クーポンによってお客様がネガティブな体験や不利益を被った場合には、深刻状況を確認した上、原則として返金に応じる。

上記内容は、あくまで概略なので、詳細は同社公式サイトを参照のこと。

全体を見渡してみると、なんとなく、それっぽい指針にはなっている。

おせち問題の例を見ても分かるとおり、今後、ユーザー(購入者)側に不利益が生じるようなことがあれば、問題はすぐに露呈することだろう。ネットの力、恐るべしである。

だが、問題は店舗側の不利益だ。
今回の『グルーポン・プロミス』では、この点について、あまり踏み込んでいないのが引っかかる。

過去の事例と共に、『グルーポン・プロミス』の不足点を指摘してみたい。

事例1:小規模ハンバーガーショップの混乱

以前にNHKの番組で、クーポン共同購入サイトの問題を特集していたことがあった。

登場したのは、個人経営の小さなハンバーガーショップ。
3,000枚のクーポン販売をふっかけるグルーポンの営業マンに対し、せいぜい300枚程度が限界だろうと考えるお店側。
結局、クーポン販売上限枚数は決定されず、曖昧なままに契約。

そして、蓋を開けてみると。
販売枚数上限は、設定なし。
最終的には、2,646枚ものクーポンが購入される結果に。

以後、最大15席の店内に、クーポンを手にしたお客が、連日のように押し寄せた。
最初の700人は根性で捌いたものの、次第に接客が機械的になり、『美味しいハンバーガーをお客様に提供する』という、お店本来の方針から逸脱。限界を感じた店長は、残りのクーポンの使用停止をグルーポンに申告することとなる。

この問題の最大の原因は、具体的な販売枚数を決定しなかったこと。
これは、ハンバーガーショップ側も責任を追及されて然るべき。

だが、お店を言葉巧みに誘導して、(お店の能力を超えた)大量のクーポンを販売させようとグルーポン側の狡猾なやり口にも、憤りを感じる。
他社は違うのかもしれないが、お店を、そしてクーポンの購入者を『メシの種』くらいにしか考えていない節が見られるのだ。

「あわよくば、大量のクーポンを販売してしまおう」

当時のグルーポン営業担当の思考は、そんな感じだったに違いない。
つまり、クーポン販売業者にとっては『いかにたくさんのクーポンを売るか』が至上命題であり、そのクーポン対象となる店舗は、契約さえ結んでしまえば、どうでもいいといった風潮が見られた。

この考え方をなんとかしないかぎり、同じような問題の再発は、免れない気がする。
そして、この部分(店舗と真摯に向き合って契約を締結する)については、グルーポンは特にコメントを出していない。
そして、あらためて『グルーポン・プロミス』を見渡してみたとき、クーポン購入者への対応に比べると、店舗側への対応は、かなり曖昧と言わざるを得ないのがホンネだ。

事例2:都内たい焼き店に降りかかった災難

グルーポンの、店舗に対する対応のずさんさは、別の件からもうかがえる。

先ごろ、都内のあるたい焼き店で、問題発生。
同店は、有効期間半ばで、クーポン使用の打ち切りを決めた。

昨年12月にグルーポンから商談を持ちかけられ、月末には契約成立。
1月に販売を開始したクーポンは、最終的に約1,700枚を捌くに至る。

最初の問題は、クーポンの偽造だった。
偽造といっても、単純に同じIDのクーポンが、二度使われたという話。

共同購入クーポンは、基本的にID管理。その気になれば、何度でも同じIDのクーポンを発行することができる。
そして、クーポンナンバーは恐らく連番になっているであろうことから、画像処理に長けた人であれば、別IDを偽装することだって、難しい話じゃない。

今回は、単純に同一IDの複数使用だったようだが、そういったチェックも、(前述のように)すべて店舗が行わなければならない。
グルーポンに限らず、クーポン販売業者は、売った後の店舗に対するアフターケアを軽視しているのではないかとさえ思える。

そしてさらなる問題が、グルーポンから店舗への代金支払い。
実態のほどは定かではないが、支払いがかなり遅いらしく、経営体力のある店舗でないと、代金を受け取る前に経営が傾く可能性もある。

度重なるクーポン販売業者への不信。
そして、やはり独断的に進められたチケット販売総数の舵取り。
かくして、たい焼き店は、クーポンの使用停止に踏み切った。

……とまあ、これらは店舗側の言い分であり、グルーポン側にも反論はあるのかもしれない。
ただ、これらの問題について、グルーポンがつまびらかに説明を行ったことはなく、謝罪も形式的なものばかり。しかも、お店に対してではなく、あくまでチケットの購入者に対してのみ。

おせち騒動では、店舗側の不手際がことさらに取り上げられ、こういった事態が発生した場合、クーポン販売業者は、むしろ被害者であるといった雰囲気の報道すら成された。

だが、販売業者はクーポン購入者を意識こそすれ、クーポン対象となる店舗側には、配慮が足りない。
いや、足りなすぎるというのが、現状ではないだろうか。

注目される業界最大手の舵取り

グルーポンは現在、共同購入クーポン事業の最大手として君臨している。
扱う案件、そしてクーポンも多いだけに、トラブルの発生頻度が高くなるのも、ある程度道理ではある。

だが、その信頼は、低下する一方。
多くの場合、楽しくチケットを活用してもらえたとしても、こうした一部の悪評が、企業全体のイメージを落としかねない。ましてや、前述のように店舗に対する対応の悪さが目に余るようになると、そもそも契約してくれる店舗が現れなくなる。これは、グルーポンにとっても致命的だ。

グルーポン販売ではないが、つい先日、私が購入していたクーポンのお店が、有効期間を一ヶ月残して、閉店の憂き目を見た。
原因のほどは定かではないが、当初は見えなかった店の負担が「こんなはずでは……」と積み重なり、幕を下ろすに至ったのかもしれない。

新興市場だからといって、浮かれている場合ではない。
お店側にも、クーポン販売業者を『見極める』力が、問われ始めているののだ。

今、共同購入クーポン市場は、活況といっていい状態。
そのためか、参入業者があまりにも多い。多すぎる。
その様子は、ちょうどインターネットプロバイダの黎明期と同じように見える。

当時のプロバイダも、今の共同購入クーポン業界と同じように、参入企業は多いわ、大して儲からないわ、ユーザークレームは増える一方だわと、まさにどこかで見た光景。

「最終的には3、4社に淘汰される」

と言われ続けて、はや20年近く。
だが、規模の大小こそあれど、結構な数が、今なお残っている。

最終的には寡占状態になるだろうと言われている共同購入クーポン市場。
だが、私は独自色、地域色などを打ち出すことで、今のインターネットプロバイダ程度の数は、生き残るんじゃないかと踏んでいる。

そのとき、健全な競争が行われるためにも。
そして店舗やクーポン購入者が、安心して利用できるようにするためにも。
業界の体質改善、そして適切な法規制は、必要とされそうだ。

まずは、今回の『グルーポン・プロミス』が、どう機能し、どう評価されるのか。
お手並み拝見、である。

 

以下、オマケ。
クーポンを発行する店舗の見えない苦労を検証してみる。

意外に大きいクーポンIDチェックの負担

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posted by たいにー at 20:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2011年01月06日

グルーポンのおせち騒動は、共同購入クーポン市場全体に潜む問題

グルーポンの知名度を一気に高めた騒動

近頃、(関東圏では)ガンガンTVCFを打ち始めた、共同購入クーポンの大手、グルーポンジャパン。
奇しくも、そのTVCFよりも圧倒的な周知効果を発揮する結果となったのが、今回の年末おせち問題である。
ま、多額の費用が発生したという点では、どちらも同じようなものかもしれないが。
(後者の場合は、+信用力の低下というオマケがあるけど)

今回のような問題は、早かれ遅かれ発生していたはず。
それがたまたまグルーポン、またまおせち商品だっただけの話、という気がする。
もちろん、被害に遭われた方はお気の毒だが、上げ潮一直線の共同購入クーポン市場にあって、『未然に問題を察知する』危機管理意識を期待するのは、土台無理な話だったのだ。

今回の騒動、問題点は二つある。

一つは、Webサイト上に絢爛豪華な写真を載せたにも関わらず、それとは似ても似つかない、悲惨な状態のおせちが届けられたこと。
もう一つは、このおせちに対してつけられた価格(通常21,000円、クーポンで10,500円)の妥当性だ。

起こってしまった『後』のグルーポンの対応

前者の問題については、各所に写真が掲載され、その現実は、社会の知るところとなっている。内容の酷さについては、ここでは割愛させていただく。
問題の実態と今後の対応について、グルーポンが見解を発表した。
Internet Watchより。

この記事によると、

  • 苦情や問い合わせの連絡は、2010年内に合計92件
  • グルーポンがバードカフェ(おせち製造業者)の管理能力を見極められなかった

とのこと。
さらに、以後の対応としては、

  • 当該おせち購入者には全額返金
  • さらに、5,000円相当のギフト券等を贈呈(4種類から選択可能)
  • 今後の掲載店舗に対する事前審査を厳格化
  • クーポン購入者からの専用お問い合わせ窓口を設置
  • 社内教育、および業務管理体制の強化

これらは、裏を返せば、
『掲載店舗に対しての審査が甘かった』
『クーポン購入者からの問い合わせ窓口が存在しなかった(現在はメールのみ)』
といっているようなもので、グルーポンそのものの責任も、決して小さくはない。

とはいえ、その後の動きは、これらの問題は、恐らくは共同購入クーポン市場に共通した問題のはず(実際、多くのクーポン業者は、今なおメールでの問い合わせにしか対応していない)。
後手を踏む形となったものの、グルーポンの事後対応は、比較的迅速だったように思う。

『発売されたことのない』おせち料理の値段はいくらなのか

今回のバードカフェのおせち。
『通常価格21,000円のところ、半額の10,500円で販売』というのがウリ。
このおせちを抜きにしても、実際に同様の値付けをしているおせちは多い。
言ってみれば、20,000円を越える価格は、おせちとしては『相場』なのだ。

バードカフェのおせちが(仮に)満足な内容だったとして、果たして、この値段は『妥当』だったのか?
ウチでも(共同購入クーポンを使って)おせちを購入することを検討したのだが、冷静に考えた挙句、好きな食材だけをピンポイントで買い揃えた方が圧倒的にお得だという結論になり、おせちの購入を回避したという経緯がある。

また、今回のように『おせち販売実績のない業者』によるクーポン販売としてみた場合、(満足のいくおせち内容だったと仮定しても)その元値を21,000円とする根拠が見えないという問題が発生する。

このあたりについては、産経新聞が触れている。

『所詮、おせちは言い値』と言ってしまえばそれまで。
そのあたりの是非は、市がきちんと精査してくれることだろう。

おせち製造を断念する勇気があれば

今回は、至るところでリスクヘッジを考えさせられる場面があった。

最も理想的なのは、バードカフェが用意した写真のようなおせちを作り、販売することだった。
ただ、バードカフェ側は、製造過程の段階で、それがほぼ不可能であることを認識していたはずだ。そのタイミングは、どんなに遅くとも納品の二、三日前ということはないだろう。

だとすれば、不可能だと分かった時点で、速やかに購入者に連絡し、お詫びと返金(+謝礼)の確約を取り付けるべき。これをしなかったのが、第一の不手際。

それすらせず、なぜかあり合わせ(?)の材料を、用意されていた箱にやっつけ的に入れ、配送に漕ぎつけてしまった。これが第二の不手際。

そして最大の不手際は、この展開に至って、購入者からクレームが殺到する顛末を、誰も予想していなかった(あるいは見て見ぬふりをした)ことだろう。とても飲食に従事する企業とは思えない判断と行動だ。

しかも、このおせちはネットを使って販売している。そこに(販売側の責任による)甚大な問題が発生したとなれば、購入者がネットを使って問題を提起するのは、自然な流れだ。

ネットに掲載された映像は、かなりのインパクトだった。
第三者のネットユーザーによる袋叩きや煽りが火に油を注ぎ、騒動は大方の想像を超えて、テレビニュースでも取り上げられるまでに広がりを見せた。さすがにそこまで事前に予測することは困難だろうが、すべては誠意のなさ、決断する勇気のなさが生み出した結末である。

写真情報に比べ、文字情報は信憑性が落ちるので、真偽のほどは定かではないが、調べたところによると、中にはまともなおせちが配送されたケースもあったらしい。しかしながら、そんなおせちは速やかに消費されてしまっただろうし、皮肉にも手をつけていない(ヒドイ内容の)おせちだけがクローズアップされる形となってしまった。

バードカフェに対しては、いささか同情する点もなくはない。
ただ、運営会社である外食文化研究所のサイトに掲載された謝罪文を拝見すると……
(以下、一部を抜粋)

2011年1月2日 バードカフェ「謹製おせち」ご購入のお客様へのお詫びについて (外食文化研究所)
「謹製おせち」ご購入のお客様へのお詫びについて (外食文化研究所ブログ、内容は上記サイトと同じ)

このたびは弊社で販売いたしましたおせちにつきまして納品の遅れ商品の内容でご購入いただいた皆様に多大なご迷惑をおかけいたしました。
謝って済む問題でないことは、重々承知の上でお詫びいたしております。
(以下略)

どうにも引っかかる『お詫びいたしております』のくだり。
穿った見方と言われそうだが、『(わざわざ)お詫びいたしております』という雰囲気が伝わってくる。
私なら、

「謝って済む問題でないことは、重々承知の上でお詫び申し上げます」

あるいは、締めくくりでで謝罪しているのだから、この文は

「謝って済む問題でないことは、重々承知しております」

だけでもいいかもしれない。
『慣れない敬語並べてるな感』が、ひしひしと伝わってくる文章。

コイツ(たいにー)も重箱の隅を……と思われる方が、いらっしゃるかもしれない。
でも、公式に発表する謝罪文は、非常に重要。
『謝罪の姿勢』を伝える手段は、現時点でこれしかないのだ。
そして、その内容がこのありさまでは、反省の度合いも推して知るべしとしか、言いようがない。

残念だが、『そういう風に受け取られるかもしれない』現実を、バードカフェ関係者は肝に銘じるべきである。

同じ轍を踏まぬよう

当然ながら、今回のような問題は、他のクーポン提供業者にとっても教訓となる。
間違いなく、『明日は我が身』なのだ。

以前に発生したポンパレのトラブルから始まり、共同購入クーポンが一般に浸透していくにつれ、このような問題が発生する頻度も増えていくのは、ある程度はやむを得ないのかもしれない。だからこそ、常に不測の事態を見据えた、クーポン事業者の危機管理体制が問われていくことになるはずだ。

本事例を他山の石として、業界全体で問題解決に当たってほしいものである。

posted by たいにー at 21:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2010年12月07日

ボンカレー事件を二度までも起こしたポンパレの『申し開き』

『ボンカレーゴールド21中辛(10箱セット)』を買い損ねた全国の皆さん、こんにちは。
300円だから買ったけど、冷静に考えるとボンカレーはあまり好きじゃないという皆さんも、こんにちは。

各地で涙なくしては語れないドラマを、二度も生み出した、今回のボンカレー販売にまつわるポンパレの失態。

これについて、兼ねてからの予告どおり、その原因究明と経緯についての説明が、同サイトに掲載された。

大まかにまとめると、内容は以下の通り。

  • 問題が発生したのは、決済代行会社とカード会社の決済処理
  • 14時半の時点で決済システムが停止、復旧したのは15時半
  • 11月22日、12月3日に起きた問題は、どちらも同じ原因
  • 11月22日の問題発生後、システム増強を図ったが、12月3日のアクセスはその想定を遥かに超えるものだった
  • 当該商品の再販売については、決済システムの対応が万全となるまで見合わせる

ほぼ予想できた内容である。

ただ、販売再開に至る経緯で、きちんと再開の告知を徹底させるとか、トップページから購入ページに入る入り口をバカの一つ覚えのように弾いていたことなどについての言及は、一切なかった。特に12月3日の問題については、システム障害に加え、人為的なミス(対応の不備)が、混乱を大きくした疑いが強く、それらの説明も欲しかったところ。さらなるシステム増強を図ったところで、有事の際のフローが徹底されないことには、絶対にまた、同じ過ちを繰り返すのがオチではないか。

Amazonなどの汎用性の高い金券系クーポンにしても、およそ決まった層に買い漁られてしまうのは目に見えているわけで、それならいっそのこと、『他のクーポンを買った人の中から先着○○○名にプレゼント』とかの方が、営業効果があると思うのだが。

とりあえず、私は今後も、生暖かい眼で見守ることとしよう。
とりたてて、応援はしないが、エールくらいは贈っとこうか。
ま、頑張れ、ポンパレ。

posted by たいにー at 22:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2010年11月22日

ポンパレ(リクルート)を応援しようと思った矢先、やっぱりヤメタと失望させた事件

ハーゲンダッツ大風呂敷事件で、見積もりの甘さを痛感し、極力ユーザーの立場に立った対応に終始したポンパレ(リクルート)。

その誠実な対応に感じ入ったからこそ、私はポンパレを応援する気になった。
多少の問題も、水に流そうと心に決めた。

でも、今回のコレは……

ポンパレが『ボンカレーゴールド21中辛×10個』を300円(送料込)という破格の値段で販売を開始し、あっという間に完売した、今回の共同購入クーポン。
名付けて『ポンパレ・ボンカレー事件』(ベタ)。

3,000枚限定という触れ込みで始まった、このチケット販売。
通常であれば、なんの問題もない内容、そして枚数。

ボンカレーゴールド21×10箱、300円販売は3,000枚が即完売だが、ある程度の枚数が販売されたあたりで、突然、クレジットカードによる購入が不可能になった。
カード認証(与信チェック)の箇所で、エラーが発生するようになったのだ。
どのカードで試してもダメだったことから、カード会社に依存するものではなかったと思われる。
こうして、多くの購入希望者が、涙を飲むこととなる。

問題と思しき要素は、以下の通り。
  • 断続的に発生するシステム停止
  • 中盤以降、決済画面まで進んでも、最後に『与信処理エラー』で購入できない
  • 一部の決済方法でのみ、購入可能(だったと思われる)

という状況に陥った。
結局は私のように、クレジットカードで購入しようと何度も試みるも、与信エラーに苛まれたまま、呆然と販売終了へと向かうサマを見守るしかない人が続出した。

そもそも、ページ冒頭で
ただいま、アクセス集中のため、決済システムが停止しています。ご迷惑をおかけしますが、今しばらくお待ちください。

と掲示しておきながら、徐々に購入者(決済完了者)の数が増えていくのがおかしい。
一部の決済方法でのみ購入可能だったと考えられる理由が、ここにある。
『停止しているのだから、しばらく待とう』と静観していた正直者が、バカを見る格好となったのだ。普通は『○○時から再開します』と事前告知を出し、それまでは購入手続きを一切中止させるのが、筋というモノ。

購入方法による可否が生じていたとすれば、公平性の面からもいただけない。
また、システム停止の案内も遅かったものの、復旧に関する案内の告知は、遅かったというより、ずさん。システムが復旧したときには、販売が終了しているのだから、笑い話でしかない。

もしも、今回の問題が、
『TVCF、ハーゲンダッツチケット等による、利用者数の増大によって引き起こされた、予想以上のシステム過負荷によるもの』
だとしたら、バカも休み休み言えというほかない。
『ユーザーは増やしたが、システム処理能力が追いついていない』では、何のためのキャンペーンだったのか。

具体的な説明もなく、このまま『終わってしまったこと』として放置するのであれば、買えなかったユーザーは、無為に時間を浪費させられただけの顛末となる。
ハーゲンダッツ大風呂敷事件によって生まれた、私のポンパレびいきは、こうして見事に雲散霧消と化すのである。
つまるところ、ボンカレーが買えなかった悲しみを怒りに変えて、こうして記事を書いているに過ぎないのが、現実。

ちきしょう!
なにが『ポンパレ〜とボンカレーは似てる』だッ!
私にもカレー食わせろッ!

posted by たいにー at 22:35 | Comment(2) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2010年11月18日

ポンパレの一大キャンペーン、予定数不達なれど、私の予想は大幅に超過

まず最初に、ポンパレ関係者各位、ごめんなさい。
ポンパレが『ポンパレ祭り』と称して大々的にキャンペーンを打ち、応募を呼びかけたハーゲンダッツのギフト券(2カップ、660円相当を100円でご提供)。

用意されたギフト券が100万枚。
取引成立に必要な最低応募(購入)数が、50万枚。
ところが開始後、あまりの数の伸びなさ加減に、以前に掲載した記事で、

ここまできたら、無欲の支持で、せめて20万人くらいの数字を達成させてあげたい。
ま、現実的には、15〜16万あたりが精一杯、という気はするが。

と書いた。
確かに書いた。
できればなかったことにしたいが、書いてしまったものは仕方がない。

で、結果はどうだったかというと、

ポンパレ祭り・ハーゲンダッツギフト券の結果購入総数:367,401枚。
原則的に、一人一枚の購入制限があるので、367,401人の方が購入したということになる。

私の予想の、およそ1.8倍。
こうなると、早い段階で『最低成立枚数50万枚は過剰な設定だった』と表明したことが、逆に功を奏したことになる。終わってから「なんだよ、目標数に達してないじゃん」というマイナスイメージを引きずらなくてよいし、私のように低めの数値を予想して、『むしろよくがんばった』と前向きな評価として捉えられる可能性もある。

今回のことは、教訓として、今後に活かせばいいことだ。
難しいことは、ハーゲンダッツのアイスを食べ、頭を冷やしながら考えるのがいいだろう。

というわけで、早く来い来い、ハーゲンダッツギフト券。

最後にもう一度。
私が見くびってました。
ポンパレさん、ごめんなさい。

posted by たいにー at 21:45 | Comment(0) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2010年11月10日

共同購入クーポンサイト・ポンパレ(リクルート)の誤算と収穫

過去に、弊ブログでも、何度か話題にしてきた『共同購入クーポン』。
いくつかの店を訪れ、オススメできそうなものは、レポートを書かせていただいている。
(オススメできなさそうなものは、書いていない)

テレビでも、朝の情報番組やワイドショーなどを中心に、幅広く取り上げられ、少しずつ認知度は高まってきたように思う。

それでも、周りに話を振ってみると、まだまだ存在そのものを知らない人が多い。
これが実状。

そこで、リクルートが運営する『ポンパレ』では、一大戦略に出た。
TVCF、広告をガンガン打ち、短期集中的に露出を高め、群雄割拠の様相を呈してきた共同購入クーポンサービスの中から、一歩抜け出しそうという戦略だ。

当然、それに連動するクーポンも用意した。
内容は、ハーゲンダッツ・ミニカップ2個を購入できるギフト券を、通常価格660円のところ、なんと100円で提供するというもの。
実に84%割引の、超大盤振る舞いである。

これまでにもこういった大手チェーン店のギフト券は何度か出品され、そのたびに、驚異的な速さで予定枚数の販売を終了してきた。それこそ、5,000枚、10,000枚という、一見すると無謀な数が、あっという間に捌けたのだ。

ハーゲンダッツのギフト券、実は以前にも別のサイトで販売されたことがあり、私も欲しかったのだが、瞬く間に売れてしまったため、購入することができなかった。

この『有名チェーン店・ギフト券』は、共同購入クーポン市場にとっては、言わば『鉄板瞬殺商品』と言える。

そういった実績を見込んだからこそ、ポンパレは、今回のキャンペーンを敢行。
しかも、予定販売枚数を、1,000,000枚と設定した。
販売成立最低人数は、500,000枚と、めちゃめちゃ強気。
もちろん、購入は一人一枚のみ。

これまで、ネットを中心とした控えめな営業展開で、ここまで成長してきた市場だ。
これをテレビで本格的に宣伝すれば、利用者は爆発的に伸びるに違いない。
おそらく、仕掛け人の思惑は、こんな感じだったに違いない。

100万枚のチケット完売を目指して。
祭りは盛大に幕を開けた。

……はずだった。

ところが、販売を開始したその日。
一日での購入希望者数は、約50,000人強。
二日目終了時には、約60,000人強。

販売終了までは、約二週間。
通常なら、スタートダッシュがすべての、この販売システム。
今回は、TVCFなど、これまでと違うアプローチを展開しているため、ひょっとすると、少しずつ購入希望者数が伸びていくのかもしれない。

……果たして、その期待は水泡と化す結果に。
一週間を経過した現時点(11月10日21時現在)、購入希望者数、約140,000枚。
それでも、これまでの共同購入クーポン史上においては、途方もない数字だ。
だが、当初の見込みであった100万枚はおろか、最低成立数の50万枚にも、遠く及ばないありさま。

このままでは、本取引は、不成立に終わってしまう。
それでは、キャンペーンの効果が薄れ、購入を希望した14万人を、落胆させることになりかねない。

この事態を受け、ポンパレのとった行動は迅速だった。
購入受付期間を残した状態で、

『今回のキャンペーンにおいては、これまでのお申込枚数をもって、成立とする』

ことを発表したのだ(購入希望者にメールで通達)。
つまり、希望者が50万人に達しなくとも、100円ギフト券は販売、取引は成立すると明言したのだ。

ポンパレサイドとしては、この状況は、まったく想定していなかったというわけではないだろう。
ただ、苦肉の策であることに変わりはない。本来であれば、購入希望者100万人という膨大な数字を短期間に達成し、さらなる話題性に結びつけたかった、というのがホンネではなかろうか。

今回は、目標設定が、あまりにも分不相応だったのが原因であり、キャンペーンそのものは、決して悪くない。
冷静に考えても、ハーゲンダッツ2個が100円で買えるなんて、激安以外のなにものでもないからだ。
100万という数字は、かなり的外れな数字だったというほかない。

ただ、ポンパレ側にも収穫はあった。
間違いなく登録者数は増加しただろうし、おおよその瞬間最大風速も明らかとなった。
利用者数は、今後も増加の一途を辿るだろうが、そのためのサイト設備増強やチケット見積もりの予測など、今後の指針とするための『糧』は、多かったはずだ。

今回のキャンペーンには、かなりの宣伝広告費を費やしたものと推察する。
費用対効果として考えれば、厳しいものがあるのかもしれない。しかしながら、(仮に最初からの規定事項だったとしても)例外的に取引成立を決めたポンパレの英断には、拍手を贈りたい。

購入受付締め切りは、変わらず11月18日(11:59)まで。
これを読んで、興味を持った方。
今すぐ登録すれば、100円でハーゲンダッツ2個にありつくことができる。

アイスクリームが嫌いでなければ、是非お試しあれ。

すでに数値目標を失ったとはいえ。
ここまできたら、無欲の支持で、せめて20万人くらいの数字を達成させてあげたい。
ま、現実的には、15〜16万あたりが精一杯、という気はするが。
ひょっとしたら、今回の英断のおかげで、販売数が飛躍的に伸びる……なんてことはないか。

これにめげず、頑張れ、ポンパレ。
私は、応援しているぞ。

posted by たいにー at 22:02 | Comment(2) | TrackBack(0) | ネットサービス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする