2017年03月05日

Blind Spot ライブ@汐留BLUE MOOD フルレポート〜待望のオリジナル新曲とともに

2017年2月25日(土)。
ところは東京・汐留 BLUE MOOD。
ここで、2017年のBlind Spotはスタートを切る。

前回のライブも同じ会場だったが、ワタシは前回は参加できなかったため、こちらを訪れるのは初めて。『ライブハウス&レストラン』という肩書きの通り、規模はさほどではないが、飲食を前提としたテーブルと椅子が備え付けられた完全着席、ジャズライブなどが似合いそうな、大人の社交場といった雰囲気だ。

ワタシにとっては約1年3か月ぶりのお目通り、セガ・アンオフィシャルバンドであるBlind Spotのステージ。
今宵は、果たして何が飛び出すか。

難局(難曲)がバンドを苦しめる

ライブ前のステージでは、最近では恒例となった、ジャスティンによるセガ・ゲームミュージックのDJプレイが繰り広げられている。セガサウンドをBGMに、鳳凰美田 純米大吟醸を傾ける、これはこれで贅沢なことかも。

グラスのお酒が半分以上なくなったころ、メンバーがステージに登場。
会場のイメージを考えると、最初は控えめなナンバーから始まるかと思いきや、初っ端から熱い曲が繰り出された。

01. Tachyon (BLIND SPOT)
02. Wilderness (ゴールデンアックス)

この日、会場、および日中に行われた東京ゲーム音楽ショーにて販売された『From Ula 2』というBlind Spot初のミニアルバムが紹介された。それとともに、Blind Spotのアルバムを製作することが発表された。詳細はまだこれから、ということのようだが、兼ねてよりアルバムの発売を期待していたワタシとしては、ようやくBlind Spotの新たな一歩が踏み出されることに、感銘を受けずにはいられない。

この感動を噛みしめながら、次の曲へいってみましょう。

03. Space Harrier Main Theme (スペースハリアー)
04. Sword of Vermilion (ヴァーミリオン)

低音で響き渡るイントロだけで、ファンにはもはやお馴染みとなりつつある『スペースハリアー』、そして読みは違うがスペルの同じ競走馬がいた『ヴァーミリオン』、いつもな感じの2曲が続く。

次にお送りする曲は、最近珍しくなくなった、非セガ楽曲。
セガ・アンオフィシャルという立ち位置を使わない手はないとばかり、コナミから発売された音楽ゲーム『ギターフリークス』に並木氏が提供した中の一曲が披露された。泣きのギターが心にしみるナンバーである。

05. J-Staff (ギターフリークス)
06. Galaxy Force Medley (ギャラクシーフォース)
(Coin〜Scene Select〜Beyond The Galaxy〜Take Back〜Alone Fighter〜Defeat〜Try-Z〜Stage Clear)

『Last Wave』が定位置だったバラードナンバーの座を奪いかねない新星の次は、何やら聞き覚えのあるクレジット音。
これだけで『ギャラクシーフォース』であることは、多くの人が分かったことだろう。そして直前に「めんどくさい曲」(並木氏談)という前振りがあったことから、おそらくメドレーになるというのも、おおよそ予想はついた。

ただ、その『めんどくささ』は、およそ私の想像を超えていた。
ここまで完膚なきまでにギャラクシーフォースオンパレードになるとは。

演奏が終わった後の、メンバーの疲労感も半端ではなかったようで、

「死ぬかと思った」(森藤)
「もう少しテンポ下げない?」(斎藤)
「それはダメ」(並木&森藤)
「じゃあキー下げよう、キー」(並木)
「キー下げたって一緒でしょ!」(森藤)

ギャラクシーフォースは、林克洋氏(ファンキーK.H.)と並木氏の合作で、アレンジをした森藤氏をして「難しい曲軍団」と言わしめる楽曲の数々。しかしながら「難しい曲は難しくやる」(森藤氏)というポリシーが、このバンドの今後を宿命づけている気もする。

第一部の曲は次で最後。
ということで、前半戦ラストは、Blind Spotになってからの定番曲で締めくくった。

07. Outride a Crisis (スーパーハングオン)

去りゆく大将、お目見え新曲

30分強の休憩(お食事タイム?)を挟み、始まった第二部。
その幕開けは、ある種、オープニングナンバーのスタンダードであるこの曲で。

08. Wave Motion (BLIND SPOT)
09. Hyper City (ストライクファイター)〜Bass Solo〜Drums Solo

リズムソロでは、斎藤%TURBOくんが客席に移動して演奏乱舞。今回、初めてワイヤレスを導入したとのことで、本人も不慣れなのを認めつつ、ちょっと満足気。

ソロ演奏を存分に魅せた二人の名前を紹介したところで、便乗するかのようにメンバー紹介。
そのままMCに入るわけだが、いろんなことでいっぱいいっぱいの並木氏(ライブ中、何度も「メモリ(=記憶容量)がいっぱいいっぱい」を連発)

そしてすかさず斎藤氏、ここでも、

「とりあえず、テンポ下げようよ」

と、意味不明なツッコミ。
このMCパートは、斎藤氏の独壇場。テレビ番組(アメ○ーーク)で、自信初めて「スペースハリアーの画面を見た」とのこと。この方(と熊ちゃん)が、演奏題材であるゲームのことを何も知らないというのは周知の事実だが、S.S.T.時代を通じて、約27年越しの新たな接近遭遇。これを機会に、彼の中に何か芽生えるものがあるのだろうか。いや、ないだろうな……。

じゃあ、次行きましょう、ということで、紹介されたのは、

「セガの社歌です」

10. 若き力 (セガ社歌、Guest Vocal:小林楓)

イントロが流れ始めると、どうも様子がおかしい。
メンバーがみな、怪訝そうに大将(松前氏)の方を見る。
やがて、イントロの段階で尻すぼみに終わってしまう演奏。

直後の大将のコメントが、痛快だった。

「テンポ下げましたけど……」

場内、メンバー、大爆笑。
いや、面白い。すばらしい。
Blind Spotは、いつからこんな小ネタを仕込むようになったんだ(註:かなり以前から)。

仕切り直しで、ハイテンポナンバーに生まれ変わった社歌が演奏される。最近ではもう、皆さんおなじみのナンバー。
ボーカルで小林楓さんが出てくるのも、これまたおなじみ。近年では売り子に、ゲストにと八面六臂の活躍を見せる彼女。もちろん、本業の歌手業もバリバリ、昨年末にはセカンドミニアルバムを発売している。

MCパートでは、これも毎回恒例、楓嬢をめぐるセクハラ問題。
周辺から巻き起こるセクハラ発言の数々だが、一番ヒドイのは、

「ドラムの人」(小林楓嬢談)

とのこと。

ちなみに、この話の流れで、彼女自身がぜひ一度歌ってみたい曲として「御旗のもとに」(サクラ大戦3オープニングテーマ)を挙げていた。当然のように、バンドメンバーは誰も知らない(元セガ社員のギターの方も)。
ワタシも大好きな曲だが、元がオーケストラサウンドを基調とした演奏なだけに、バンドアレンジをどのようにするか、森藤氏の力量が問われるところだ。難しい作業になるだろうが、これは次回公演に期待だ。

せっかく楓嬢がステージに立ったということで、ボーカルをもう一曲。
こちらも以前に一度演っている、森藤氏曰く「セガ史上最大の名曲」だ。

11. Dreams Dreams (NiGHTS、Guest Vocal:小林楓)

並木氏と森藤氏がコーラスで参加。この曲、元々はデュエット曲である。できれば、英語ボーカルも流暢にこなす光吉氏あたりとのデュエットを聴いてみたいものである。

ここでBlind Spotから重要なお知らせ。
次回ライブとなる、4月29日のステージをもって、S.S.T.BAND時代からのオリジナルメンバーとしてバンドを支えてきた松前公高氏が、ステージの場において最後の出演となることが発表された。

理由は、松前氏だけが大阪在住であることなど、リハーサルなどにおける負担も影響してのことのようだ。とはいえ『脱退』ではなく、あくまでステージに参加しないというだけの話。バンド運営やレコーディングにおいては、今後も参加するし、大阪公演の際は、ゲストとしてのさんかもあるとのこと。なんとも複雑なところではあるが、このバンドをここまで育ててくれたことに対して、松前氏にはお礼を申し上げたい。

しんみりとした空気を吹き飛ばすべく、次の曲は「いつものヤツ」と新曲。
さて、そのナンバーとは。

12. Magical Sound Shower (アウトラン)
13. Coconuts Beach at the time (オリジナル)

12曲目については、もはや解説不要だと思うので、省略。
新曲は、この日販売された『第二の海賊版』とも言われる『From Ula 2』というCD-Rに収録された曲。曲調としては爽やかなフュージョン路線で、矩形波倶楽部やT-SQUAREを彷彿とさせるもの。

Blind Spotとしては初のオリジナルナンバー。既存ゲーム曲のアレンジではないのだが、作曲者:森藤氏のコンセプトとしては、

「アウトラン1面の舞台であるココナッツビーチをイメージして作った」

とのことらしい。
こういった、曲としてはオリジナルだが、そのイメージはセガのゲームを元に作られる、というのは非常に面白い。ちなみに、曲を作ったのは、熱海ビーチラインを走っているときだったとか。

14. Like The Wind (パワードリフト)
15. Final Take Off (アフターバーナー)

ラスト2曲は……例によって解説省略。
S.S.T.BAND時代を考えると、『Final Take Off』がこの順序(メイン部のラストナンバー)として披露されるのは、隔世の感がある。かっこよくフィナーレというよりも、明るく楽しく終われるナンバー、といったところか。

おなじみ「S.S.T.!!」「ほぼ!!」の掛け声に続いて始まったアンコール曲は、こちら。

16. Qualtet Theme (カルテット)
17. After Burner (アフターバーナー)

私自身、久々に聞くこととなった『カルテット』は、この時間に聴くには清涼感ありすぎ。アンコールは、どちらかというと定番曲が来ることが多いだけに、これはちょっと意表を突かれた。

大トリは……これも説明は不要だろう。
最後はじっとしてなんかいられないとばかり、着席していた人々が席を立ち、大いにノった。

海岸部にほど近い汐留の風は、冷たく吹きすさんでいたが、BLUE MOODの夜は、熱く燃え上がるうちに、大団円を迎えたのであった。

次は4月29日、渋谷決戦

アルバム発売と松前氏のステージ降板。
グッドニュースとバッドニュース、2つの大きなトピックとともに、今年初のBlind Spotライブは幕を閉じた。

S.S.T.BANDにとって、松前氏は生みの親のようなものである。その屋台骨的存在がステージから消えることの大きさを、我々はまだ十分に理解できていない気がする。今後、ステージには4人体制で臨むのか、あるいは新たなメンバーが加わるのか、バンドの今後の動向を注目していきたい。

楽曲面では、ついに新曲が発表され、アポロ11号月面着陸のごとく、大きな一歩を踏み出した。
特に『セガゲーム、およびセガゲーム音楽大好きっ子』である森藤氏が、楽曲制作に携わっている意味は大きい。彼がいるかぎり、Blind Spotから(非公式とはいえ)『セガ』の看板が取り外されることはないと思われる。

予定されている新アルバムは、セガ曲のアレンジが中心となるのか、あるいは『BLIND SPOT』同様、オリジナルナンバーが名を連ねるのか、今から楽しみ。

次のステージは、4月末の渋谷GUILTY。
出演者や内容を考えると、一も二もなく行きたいのだが、時期的に結構困難……
はたして!?

[2017年2月25日 Blind Spot ライブ@汐留BLUE MOOD・セットリスト]

<第一部>

  1. Tachyon (BLIND SPOT)
  2. Wilderness (ゴールデンアックス)
  3. Space Harrier Main Theme (スペースハリアー)
  4. Sword of Vermilion (ヴァーミリオン)
  5. J-Staff (ギターフリークス)
  6. Galaxy Force Medley (ギャラクシーフォース)
    (Coin〜Scene Select〜Beyond The Galaxy〜Take Back〜Alone Fighter〜Defeat〜Try-Z〜Stage Clear)
  7. Outride a Crisis (スーパーハングオン)

<第二部>

  1. Wave Motion (BLIND SPOT)
  2. Hyper City (ストライクファイター)〜Bass Solo〜Drums Solo
  3. 若き力 (セガ社歌、Guest Vocal:小林楓)
  4. Dreams Dreams (NiGHTS、Guest Vocal:小林楓)
  5. Magical Sound Shower (アウトラン)
  6. Coconuts Beach at the time (オリジナル)
  7. Like The Wind (パワードリフト)
  8. Final Take Off (アフターバーナー)

<アンコール>

  1. Qualtet Theme (カルテット)
  2. After Burner (アフターバーナー)
posted by たいにー at 08:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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